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月別アーカイブ: 2025年12月

第28回介護業雑学講座

皆さんこんにちは!
m´jun、更新担当の中西です。

 

リード
「人が道具に合わせる」のではなく、「道具と環境が人に合わせる」。福祉用具と住宅改修は、安全×自立×省力の三拍子を実現する最強の投資です。評価〜導入〜微調整〜定着まで、“試して直す”実装手順を紹介します。🔧

 

1|アセスメント:ICFで“生活の動線”を見る
• 心身機能:筋力・関節可動域・痛み・視力・認知。
• 活動:起き上がり・立ち上がり・移乗・歩行・トイレ動作・入浴。
• 参加:来客対応・買い物・趣味・役割。
• 環境:段差・手すり位置・床材・照明・ドアの向き。📐

 

2|用具別・導入のコツ
• ベッド/マット:膝角度90度で立ち上がりやすい高さへ。体圧分散と離床センサーも検討。
• 歩行補助(杖/歩行器):杖の長さは身長の約半分+2〜3cmを目安に調整。歩行器は屋内用コンパクト型が在宅向き。🚶
• 移乗補助具:スライディングシート・回転クッション・ポール型手すり(突っ張り式)。
• 入浴:シャワーチェアの座面高さ、浴槽台、滑り止めの面積を広く。🛁
• トイレ:ポータブルトイレは座面高+肘掛が鍵。夜間導線に足元灯。
• 自助具:リーチャー・ボトルオープナー・滑り止めマットで“あと一歩”を後押し。

 

3|住宅改修:小さな工事で大きな効果
• 手すり:利き手と動線に合わせて水平+縦のL字配置。
• 段差解消:スロープ・敷居撤去・段差プレート。
• 床材:滑りにくい材質へ。浴室はマット+排水までセットで。
• ドア:開き戸→引き戸でスペース確保。
• 照明:玄関・廊下・トイレの人感センサー化。💡

 

4|導入フロー:試す→直す→定着
1) デモ:レンタルで数日試用。
2) 微調整:高さ・位置・角度を1週間で3回見直し。
3) 評価:転倒・介助量・疲労・所要時間を記録。
4) 定着:家族とメンテ担当を決め、清掃・交換時期を共有。🧰

 

5|費用と制度の押さえどころ(概要)
• レンタル/購入の選択、住宅改修の支給はケアマネと福祉用具専門相談員に相談。
• 加齢での変化を前提に、“今ちょうど”ではなく“少し先”を見越した選定を。

 

6|現場ケース
• 夜間トイレで転倒のHさん:ベッド高を2cm下げ、ポータブルトイレ+足元灯導入。夜間移動ゼロで転倒消失。
• 浴室で滑るIさん:座面高38→42cmへ変更+広幅滑り止めで自立入浴へ。
• すり足のJさん:廊下角に縦手すり追加で回旋が安定、屋内歩行距離が倍増。🌟

 

7|今日から使えるチェックリスト ✅
☐ 動線上の手すり・段差・照明を評価したか。
☐ 用具は“高さ・位置・角度”を調整したか。
☐ 試用→再評価→微調整のサイクルを回したか。
☐ メンテ担当と掃除手順を決めたか。

 

8|まとめ
道具×環境の最適化は、介助量を減らし、本人のできるを増やします。小さな調整の積み重ねが、大きな自立の一歩に。🛠️

 

 

私たちm´junは、この沖縄にお住まいの方々を対象に、
「居宅介護」「デイサービス」「自費サービス」を展開しています。

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第27回介護業雑学講座

皆さんこんにちは!
m´jun、更新担当の中西です。

 

リード
在宅の服薬は“人の善意と記憶”に頼ると崩れます。仕組み化(一包化・ピルケース・アラーム・置き場所)と、飲みやすさのデザイン(姿勢・剤形・水分・声かけ)で、誤薬・飲み忘れ・飲み過ぎを防ぎます。薬剤師との連携、ヒヤリ・ハットの共有方法まで、現場でそのまま使える型を共有します。🧩

 

1|訪問介護で起きやすいリスク5つ
1) 飲み忘れ/重複内服:家族とヘルパーが二重投与。🕑
2) タイミングミス:食前・就寝前のずれ。
3) 誤薬:隣家の薬袋・旧薬の混在。
4) 飲みにくさ:大きい錠剤、苦味、嚥下機能低下。
5) 副作用見逃し:ふらつき・眠気・便秘・低血圧など。

 

2|“間違えない仕組み”を先に作る(5点セット)
• 一包化+氏名・時間の大ラベル:薬局に依頼し、袋の表に氏名・服用時刻を大きく明記。👤
• ピルケースは“1列1日”:朝・昼・夕・寝る前の4マス。使った列は空にして視覚で確認。
• 服薬カレンダー:カレンダーに○×をつけ、写真で共有(家族・ケアマネ・薬剤師)。
• アラーム:時計/スマホ/見守り端末で時刻を固定化。
• 置き場所の固定:食卓の同じ角。冷蔵庫や寝室に分散させない。📍

 

3|服薬介助フロー(言い回しの例つき)
1) 準備:手指衛生→薬と水分→氏名・時刻・薬名を確認。
2) 予告:「○○さん、朝のお薬を一緒に確認して、飲みましょうね」😊
3) 確認:ラベル読み上げ→本人にも読んでもらう/指差し確認。
4) 姿勢:座位で軽い前傾、足底接地。嚥下が不安定なら頸部前屈。
5) 内服:一口ごとに嚥下を待つ。追い飲み・まとめ飲みは避ける。
6) 観察:むせ・表情・めまい・眠気。
7) 記録・保管:○×を記録→未使用薬は元の場所に戻さない(誤薬防止)。📝

 

4|“飲めない”を“飲める”へ:剤形と小ワザ
• 大きい錠剤→口腔保湿→水先→少量ずつ。砕く/割るは自己判断NG(薬剤師へ相談)。
• 粉薬の苦味→ゼリーやプリンと“別口”で(混ぜ込みは薬剤師指示がある時のみ)。
• 嚥下不安→少量・ゆっくり+とろみ飲料の活用(使用法はパッケージ指示に沿う)。
• 利尿薬→午前中に(夜間頻尿を避ける運用)。

 

5|薬剤師との連携ポイント 🤝
• 残薬・飲み忘れを写真で共有→調整(回数・時刻・剤形)。
• 副作用サイン(ふらつき・便秘・眠気・血圧低下)を時系列で伝える。
• お薬手帳は常に最新に。訪問看護・主治医の情報提供書で三者連携。

 

6|ヒヤリ・ハットは“仕組みに反映”がゴール
• テンプレ記録:〈日時〉〈状況〉〈起因〉〈対応〉〈再発防止〉を3行で。
• ダブルチェック:訪問前後にラベル読み上げの習慣化。
• 旧薬廃棄:本人・家族と合意し、保管箱を分ける。🗃️

 

7|現場ケース
• 睡眠薬でふらつくFさん:就寝前→夕食後へ時刻変更+半量へ(医師調整)。夜間転倒が消失。
• 抗生薬飲み忘れのGさん:アラーム+服薬カレンダー写真共有で完遂率↑。

 

8|今日から使えるチェックリスト ✅
☐ 一包化・ラベル・置き場所は固定化したか。
☐ 服薬介助フロー(準備→確認→姿勢→内服→観察→記録)を守ったか。
☐ 副作用サインを観察・共有したか。
☐ ヒヤリ・ハットを3行で記録し、仕組みを変えたか。

 

9|まとめ
服薬支援は“正しい手順×見える化”。人に頼らず仕組みに頼ることで、在宅でも安全と継続が両立します。🌟

 

 

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